アスペルガーは、こだわりが強く自分なりの手順を守らないと気が済まない。
そんな特徴が、いろんな本に書いてあります。
我が息子に、そんなところは見当たらない。
赤ちゃんの時から、執着する事がない。人にも、物にも。
人見知りもなく、誰にでもニコニコ抱かれていた。基本的に置かれた状況を受け入れ従う。
(それが苦しくなって、頭を抱えたり過呼吸気味になる事もありましたが。)
しかし、服にも食べ物にも習慣にもこだわりがないのに幾つか止められない事があった。
その一つが、マスク。風邪をひいた事がきっかけで使い始めた。
気がついたら、家にいる時以外いついかなる時も外さなくなっていた。
息子にとってマスクは一種の戦闘服。ストレスだらけの外界で自分を守る防護服。
それで安心出来るならまぁ良いかと、思っていた時期がありました。
誰に迷惑をかける訳でもなく、健康に害があるはずもない。
その頃のあだ名(私の中で)が、マスク君。
でも、やっぱりマスクが奇妙な時がある。目立ちたくないのにかえって目立つ。
たまにマスクについて話した事もあったけど、あれこれマスクをする必要性を主張してきた息子も
頭では理解した。でもはずせない。一種の依存状態。
そんな息子が、ケアに通い始めてマスク無しで外出出来るようになった。
外でリラックスする術を学んだらしい。進歩を喜びたい。
まだ、特定の状況では防護服を脱げないらしいが、長い目で見ていきたい。
マスク君も好きだけど、笑顔がわからなくなるからいつかはずそうね。